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「Hint deファーマシーNo.36」からの転載

インタビュー これからの薬剤師生涯学習

専門薬剤師はすべての薬剤師が目指せる資格!

薬剤師認定制度認証機構 内山充理事長に聞く

 

「専門薬剤師制度」、「薬剤師認定制度認証機構」(以下認証機構)など、新しい言葉について、認証機構理事長の内山充氏(前日本薬剤師研修センター理事長)に解説していただいた。また、氏は薬剤師の卒後教育に関して大きな影響力を持つ立場にあることから、今後の生涯学習の方向についても再確認した。

    全地域で全薬剤師が受講できる専門薬剤師研修?

―認証機構の設立趣旨は

 現在、薬剤師に学会や団体から各種認定や資格が与えられる制度が幾つかありていますが、それは各薬剤師団体が独自に実施しているに過ぎず、医学界全体の信用を得ているものばかりではありません。今後、チーム医療における薬剤師の役割が高まりますが、真に医療に貢献できて医学界に信用信頼される認定・資格の制度にするをつくるために、薬剤師関連団体全員が一つになって認定し、その認定をまとまって第三者機関をつくり、認定制度をとして厳正に評価・認証する機構が求められたのです。ですから、この認証認定機構は独立の有限責任中間法人となりして社員により構成され、日本薬剤師会をはじめ日本病院薬剤師会、日本薬学会、日本医療薬学会、国公立薬学部長会議、私立薬科大学協会ほかが設立社員となっていますです

―初仕事は専門薬剤師制度の認証ということですが…? 

医師には30以上の専門医制度ができており、薬剤師にも専門制度の確立が急務です。そのために、どのような組織を作って、どんなカリキュラムで、どのように教えて専門薬剤師を作るか、現在、病院薬剤師会や医療薬学会などが準備をしているわけですが、要望に応じてその中身を認証するのが私どもの仕事です。

調剤薬局の薬剤師には無縁の制度なのですか

それは大きな勘違いです。専門薬剤師とは、専門領域に貢献できる、つまり特定の領域で医師や看護師に役立つ能力をもつ薬剤師ということです。最新の知識や高度な技術を身につけているということだけではなく、医療に役立つ薬学的専門知識を提供し、それによってチーム医療が向上し、患者さんの安全確保と医療費節減を実現する。ですから、地域でいろいろな形でチーム医療に参加するを目指す地域の薬局薬剤師にも身近な制度となるはずです。

剤師他の医療職が知らない知識たくさん持っておりあり、これを活用することでチーム医療が非常にスムーズにいきます。薬剤師の一番得意な薬物代謝相互作用や中毒学またはTDMはじめ多くの薬剤学の知識が、チーム医療の場で、医師と協力すること知識移転することによって花開くのです。大いに薬剤師を活用してもらうために、今後は薬剤師がどんな知識・能力免許を持っているか知らせることが必要です。若い医師は比較的にもう薬剤師の必要性を知っていますが、現在、医療界で薬剤師が余り信頼されないのは、薬剤師が医療のことをよく理解せず、質問にも答えられなかった結果なので、結局は薬剤師が自ら勉強して実力を備え、どう変わったか自ら態度で実地に示していかなければなりません。

どんな専門薬剤師ができるのでしょう

 病院薬剤師会が考えているのこれまで話題になっているの、ガン薬物療法、感染管理、栄養管理、精神科領域、中毒救急救急、その他ですが、薬局で在宅医療にかかわるをやりたい人は多はずですから、私は高齢者医療専門薬剤師も必要だと思っています。この分野こそ、医師、看護師、ヘルパー、多くの専門職がかかわっていますから、薬剤が「何か仕事はいですか」と聞きに行ってもだめで、専門薬剤師のような肩書きをもつことに意味があります。

―その研修には全地域の薬剤師が参加できるのですか

 参加できるような組織を要望しています。また、地域限定ではなく全国的に勉強できる形にしなければならないでしょう。

    義務化研修に地域薬剤師会もプロバイダーに?

―これからの生涯学習はどのような見通しですか

 4年制卒の薬剤師は知識の不足を学習で補う必要が生じます。ベテラン薬剤師といえども新しい知識を生涯学習で補う必要があり、認定薬剤師取得を目標にする研修だけでなく、講演会、学術大会などさまざまな形で自己研鑽を継続していただく。

4年制卒の薬剤師は特に今後8年間に新しく薬剤師になった人たち6年制教育に比べて不足するところ卒に比べられ、大きな差が必ずあります。そこを埋めるためには研修が必要です。したがって、生涯学習これは義務化しなければならないでしょう。若い薬剤師については、患者とのコミュニケーション、処方箋の読み方など、4ではほとんど教えていない大事な課題科目は必修です。とし、例えば他の課題も含め一定の単位を修め認定の取得が義務化されるでしょう。制とする。選択科目も用意します。必修課題については地域差は好ましくないのでハンデは許されず、薬剤師研修センターの能力には限界がありますから同等な均一なレベルの研修を実施し、認定書も出せる機関が100箇所程度必要です。プロバイダーと呼びますが、薬学部のある大学、地域の病院薬剤師会、日本薬剤師会支部などに期待しています。 

―薬剤師の研修に拒否感をもつ経営者がいるのですが

いまは経済的理由だけで、薬剤師の生涯学習に金も時間もかけたくない、かけなくとも患者は来ると考えているのでしょう。しかし、処方せん枚数の伸びも頭打ちになりますし、薬学部が6年制になることや、4年制卒に対する研修・認定書について患者さんにも周知しますので、その考えは、すぐに客観的評価に負けるのではないかと思います。つまり、認定書を持っていない薬剤師ばかりの薬局に患者さんは来なくなる。そのときにあわてても間に合わないということです。

しかし、現在では経営者も含め、チーム医療に参加し、医療関係者に認められる薬剤師を目指している人のほうが多いと思います。

 

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